京都府

和束その3・原山、門前(和束町)

お茶の町・和束町の役場から少し東北へ進んだ場所にある集落を集めて「その3」とした。原山は鷲峯山の山腹に広がる。原山の茶畑は町内で一番面積が大きく、説明板には、和束での茶作りはこの地で始まったとあった。また、門前は和束川を挟み、原山の対岸に広がる。

   
  「原山」の春(和束町原山)17.05.05       28×46p  
  和束町の少し奥まった高台にある原山集落は家並みの間に茶畑が広がり、スケッチポイントが多い。欠点は集落内に駐車スペースがないこと。この日も車を止める場所が見つからないまま集落を通り過ぎてしまった。村はずれの杉林の中に車を止め、引き返すところでこのポイントに出会った。いわばケガの功名である。逆光になっている実際の風景は、この絵よりうんと魅力的だったが、出来上がりはもう一つ不満足。  
 
 
   
   「原山」の製茶場(京都府和束町原山)17.05.05       F6  
  和束町にはあちらこちらにお茶の加工場がある。屋根に大きな空気抜きがあるのですぐ分かる。原山にあるこの加工場が印象に残っていたので、この建物をメーンに据え、背景のある茶畑と組み合わせてみた。この場所は日陰がまったくなく、帰宅後、袖まくりしていた腕の部分が真っ赤に日焼けしているのに気が付いた。  
 
 
「原山」の遠望(和束町門前から)2013.11.24          36×51cm
和束の門前という集落の田んぼの真ん中から、遠くに見える原山の家並みと紅葉を描いた。背中から当たる日差しが気持ち良いので、久しぶりに現地着色した。下の「原山E」は原山から門前の田んぼを見下ろして描いたものだが、この絵は反対に下から見上げた。

古い工場@(和束町原山西手)2013.11.24          F6
原山という集落な山の上にあるが、その一部は麓の平地にも広がっている。門前地区へ行く途中の原山西手という場所に、古びた工場のような建物があり、これを取り込んで1枚を描きたいと思った。周辺をうろうろした結果、背景に門前の茶畑が見えるポイントを選んだ。この工場は町内に多い製茶工場ではなく、味噌か醤油でも造っていたようだが、今は使われていなかった。

古い工場A(和束町原山西手)2013.11.24          F6
新しいスケッチポイントを探すため、和束川の堤防へ上ると、先ほど遠くから描いた古い工場の裏側に出た。かなり規模の大きな工場だが、使われなくなって月日が経つのか、棟がうねり、崩れ始めている。廃屋を好んで絵のモチーフにする人が多い。私の絵のテーマは「民家と町並み」だが、「人が住まなくなった家は民家ではない」との思いから、空き家や廃屋はあまり描きたくないと思っている。しかし、この古い工場の屋根と遠くに見える紅葉の山の対比が面白いので、ついスケッチする気になった。所有者の方、申し訳ありません。

門前の民家(和束町門前)2013.11.24          F6 
夕方が近づいたが日差しが暖かいので、もう1枚描いて帰ろうと思い、印象に残っていた民家を描きに行った。この日最初にスケッチした場所から見えていた民家で、集落の外れにあり何となしに鄙びた雰囲気が気に入った。しかし、描いていて気が付いたのだが、どうも人が住んでいる感じがしない。スケッチ後、そばまで行って確かめると、まさに空き家であった。「人が住んでいない家は描く気がしない」などと言いながら、連続して空き家を描いたことになる。

原山D(和束町)2013.06.30        36×51cm
梅雨の晴れ間で薄曇りなので、どこへ出かけるか迷った末に和束町へ行った。和束町は最近「茶源郷」という呼び方を使い始めたようである。町内で一番茶畑の規模が大きそうな原山地区へ行き、集落の入り口に車を止めて、喘ぎながら坂道を上って集落を通り抜け、さらに集落全体を見渡すことができる高台まで上った。下のBを描いた場所とほぼ同じ。大汗をかいたが、おあつらえ向きに深い木陰があり、涼しい風の中で至福の時を過ごした。

原山E(和束町)2013.06.30        36×51cm
原山集落を俯瞰できる高台へ上る途中、この景色が目に止まった。遠くの和束盆地(そんな呼び方があるかどうか知らないが)と、手前の家々の組み合わせが絵になると思った。平らな部分は田んぼで、その周囲の山々には茶畑が広がっている。しかし日陰がなく、いかにも暑そうだったので、木陰でのスケッチを優先した。昼食を済ませた後、「少々暑くてもいいや」と覚悟を決め、日照りの道端に陣取った。幸いそれほど日差しは強くない。手前左の建物はお茶の加工場でその屋根の形が面白い。この時期、多くの茶畑では茶摘みが終わり、その部分は緑色ではなく茶色なので、茶畑そのものはあまりきれいではない。しかし、遠くの青田の広がりはとてもきれいだった。

原山F(和束町)2013.06.30        F6
午後遅くなると薄雲が出て暑さがそれほど気にならなくなったので、欲張ってもう1枚描くことにした。2枚目を描いた場所から坂道を下っていくと、元気に稼働しているお茶の加工場があったので、これを手前に置き、集落を見上げるアングルを選んだ。「茶源境」というぐらいだから、お茶農家は普通の山村農家に比べ儲かっているのかと思ったが、集落内には空家になっている家が何軒かあった。

原山C(和束町)08.02.29      36×51cm
茶畑は緑の少ない冬でも絵に彩りを与えてくれる貴重な存在である。せっかくだから茶畑と家並みの組み合わせを描こうと息を切らしながら坂道を昇り降りした結果、茶畑の片隅に陣取った。よく晴れ上がり、背中からの太陽が暖かい。もうしばらくして茶摘みのシーズンに入ると、こんな場所への立ち入りはご法度であろう。時おり軽トラックがエンジンフル回転で急坂を登っていく。(座った場所は原山@の絵の右端あたり。13年6月にこの場所を通りかかったら、手前の茶畑は耕作放棄され、茶の木は伸び放題になっていた)


原山B(和束町)07.05.16      36×51cm 
下の絵を描いた時、原山の俯瞰は面白そうだと感じた。しかし集落の中まで車で乗り入れると駐車スペースがない。村の入り口に駐車し、村を通り過ぎて、村はずれの小高い茶畑に登った。目の前に期待通りの景観が広がっている。文字通り「茶畑の中に村がある」和束らしい風景だった。

原山@(和束町)07.02.10      36×51cm 
暖冬で「春のような陽気」との天気予報である。茶畑でも描こうと和束へ行った。途中で雨がぱらついて慌てたが、それでもあまり寒くない。あとで調べたら原山という集落だそうだが、ここも山の斜面一面に茶畑が広がっていた。

原山A(和束町)07.02.10 
36×51cm 






和束にはこのような茶畑がいたるところに広がっている。起伏のある地形と山の頂上まで茶畑として開墾されているのがこの町の特徴で、どこでも絵になる。


和束その4・湯船(和束町)
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