奈良県

土佐街道(高取町)

高取町では壺坂寺まで通じる長い長い町並みが続く。そのうち「札の辻」の交差点までの道を地元では土佐街道と呼んでいる。明日香に都があったころ、土佐の国から都造営のために連れてこられて故郷へ帰れなくなった人たちが、望郷の思いからこの地を「土佐」と呼ぶようになったといわれる。両側に水路がある狭い道に沿って、高取城の城下町に由来する古い町並みが続いている。

土佐街道の俯瞰(高取町下土佐)    2015.09.26    36×51p
9月度の悠彩会スケッチ会が奈良県高取町で開かれた。実はこの絵はこの日の最後に描いたものだが、他の絵に比べちょっと手間がかかっているので、順番を入れ替えて掲載する。土佐街道の中ほどにとても重厚な門構えの石川医院がある。この門は高取藩下屋敷の表門を移築したものだという。午前中にMさんがこの医院を描いておられたので、帰り道で私も立ち寄ってみた。医院の門前でぐるりと周辺を見渡すと、背後にお寺があり、境内の高い所にお墓が見えた。上ってみると目の前に土佐街道が通る下土佐の家並みが広がっていた。絵の中央が石川医院の門。手前の六角堂の右側にも墓石が並んでいたが、木の枝を茂らせておいた。

観覚寺B(高取町)    2015.09.26    F6
高取町での悠彩会スケッチ会の最初の1枚がこれ。壺阪山駅に集合し、土佐街道の観覚寺地区へ行くと、1本早い電車で来られたらしいひまつぶしさんが描いておられる。私も一度描いたことのある場所(↓の観覚寺@)だが、ひまつぶしさんは「もう終わりました」と言われるので、同じ場所に座らせてもらった。元茅葺屋根の家がポイントとして目を引くが、目の前にかかっている「極上味噌醤油」との看板に、町の伝統を感じた。

観覚寺の路地(高取町観覚寺)    2015.09.26    F6
高取町で開かれた悠彩会スケッチ会。集合場所の壺阪山駅から土佐街道へ向かう途中、一緒に歩いていたMさんが、ふと見えた路地を「ここはKさんのスケッチポイント」と言われる。ご本人は歩けば1時間はかかる高取城址へ行ってみるという。好みがそれぞれなのが悠彩会の良いところである。この場所は土佐街道に並行した狭い路地で、土蔵がずらっと並び、いかにも私好みのアングルである。ということで2枚目に選んだ。

観覚寺A(高取町)09.08.04   36×51cm
午後になり、道の反対側にできた日影をチェックしながら引き返した。近鉄・壺阪山駅への分かれ道のところにちょっと目をひく建物があった。立派な本瓦葺きの建物が工場として使われ、一部は自転車屋さんになっている。ちょうど日陰もあったので、のんびり描いた。もう1枚描きたい気分だったが、黒雲が広がり、駐車場まで引返したところで夕立になった。

札の辻(高取町下小島)09.08.04)    F6
土佐街道の札の辻までは商家が軒を連ねているが、そこから高取城へ至る道筋には武家屋敷が並んでいたそうで、今でも長屋門がところどころに残り、空地も増える。札の辻の近くで昼食を済ませたが、昼前後は日影が一番少ない。ふと高取城址の方向を見ると長屋門が2軒あって、おまけに3階建ての建物が少し長めの影をつくっている。ここしかないと1枚。

観覚寺@(高取町)09.08.04   36×51cm
これまで「札の辻」よりから奥の方しか描いたことがないので、町の入り口にあるスーパーに車を止めて、徒歩で奥へ向かった。地名でいうと観覚寺、下土佐、上土佐と続くが、両側の家々には揃いの暖簾と風鈴をかけて、町おこしイベントをやっていた。南北に通る道なので、午前中は東側にできた日影に入って描いた。

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