奈良県

奈良公園(奈良市)

奈良公園は都市公園としては日本で最も魅力的な公園だと思っている。東大寺、興福寺や春日神社なども含まれ、何よりも鹿が遊ぶ広々とした草原がいい。だたし「民家と町並み」というテーマから外れるためこれまであまりスケッチしたことはなく、今後もあまり増えることもないと思うので、このタイトルでかなり広い範囲の絵を収載することにする。

   
  二月堂裏参道B(奈良市雑司町)2018.04.29     F6  
 
奈良市手貝町の「アトリエ・ぶらりすけっち」で開幕中のグループ展を訪問した。Fさんと2人連れだったので、その帰路、新録の東大寺境内を散策、せっかくだから一番人気のスケッチポイントである二月堂の裏参道で1枚描いた。スケッチする人にはよく知られたポイントだが、普通の参拝客はこの場所の構図の面白さをご存じない方も多いらしい。絵を覗いたついでに今来た道を振り返り、写真を撮る人も多かった。中には「素晴らしいポイントを教えていただきありがとう」と礼を言う人までいた。いかにも邪魔になりそうな場所に陣取っていたが、他の人の役に立ったのなら、望外の喜びである。


 
 
 
東大寺大仏殿(奈良市雑司町)16.01.05      F6
奈良の大仏に高さ3.6メートルの巨大な「大仏グラブ」が奉納されたという新聞記事を読んだFさんが「ぜひ見たい」というので、一緒に出かけた。とは言え私の方は最初からスケッチブックを用意していたため目的は別のところにあったかも知れない。一度大仏殿を描いてみたいと思っていたので、このチャンスを生かすことにした。ただし拝観料を支払って回廊内に入るとスケッチ禁止。正面にある中門の柵の間から覗く形で描いた。


                         中門から大仏殿を覗く…私自身が檻に入れられた気分(左)奉納された巨大グラブ(右)

大仏殿と鏡池(奈良市雑司町)16.01.05      F6 
東大寺大仏殿の南側に「鏡池」という池があり、その名前の通り水面に大仏殿の姿が美しく映っている。池畔は修学旅行生が団体で記念撮影する定番ポイントだという。大仏殿を正面から描いた後に池畔へ行くと、この日は風がなく見事な映り込みである。念のため写真を撮って帰ったが、その後寒い日が続くので、ひまつぶしにその写真から描いてみた。

二月堂裏参道A(奈良市雑司町)       2015.04.22      F6
この日は浪漫会のスケッチ会が奈良・東大寺付近で開かれた。参加者は6人と少しさみしかったが、うち4人がとりあえず一番の人気スケッチポイントである二月堂裏参道で描くことにした。先客が1人おられたが、お互いに場所を譲り合って描き、昼食のおにぎりまでここで。私は寒い時に1度描いたことがあり、2度目の挑戦。暑くなく寒くもなく、スケッチしている行為そのものがいかにも心地よい。

二月堂の裏手から(奈良市雑司町)       2015.04.22      F6
この日の案内役を買って出てくれていたYさんが「高い所に大仏殿から興福寺五重塔まで一望できる秘密のスケッチポイントがあるよ」と言われる。このため二月堂裏参道で1枚描いたあと、お聞きした通りの道を上ってみたが、そんな場所は見当たらず、うろうろしているうちに二月堂の裏手へ出てしまった。Yさんがそのポイントへ行ってみると、いつの間にかフェンスができて、立ち入り禁止になっていたという。しかし二月堂の裏手からも正面に大仏殿の屋根が見え、遠くの生駒山がいかにもきれいである。目の前に邪魔なものが多く、多少スケッチしにくい場所だったが、ここで一枚描いた。ご一緒していたMさんは大胆にも、二月堂の舞台の上で描かれていたが、私にはその勇気がなかった。

二月堂(奈良市雑司町)       2015.04.22      36×51p
この日開かれた東大寺二月堂周辺でのスケッチ会では「裏参道」から「裏手」へと「裏」ばかりを巡ったので、最後は思い切って正面から。描き始めてすぐ、この場所を選んだのは失敗だと反省した。ディテールを描くのがいかにも面倒である。このあと、皆さんと近鉄奈良駅構内にある飲み屋で楽しく反省会を行った。

東大寺寺務所(奈良市雑司町)2014.08.13    F6
奈良公園なら日陰が多いと思って出かけたが、描きたくなる場所が思い浮かばない。大仏殿を中門からの覗いたあと、その近くにある寺務所の土蔵が面白いと思った。これを描いた絵はあまりお目にかかったことがない。ただ、日陰の関係で土蔵を脇役にするアングルを選んだ。ちょうど裏口の前なので、出入りする人たちを眺めているだけでも、巨大なお寺の裏側を垣間見るようでけっこう興味深い。郵便マークの看板まで掛かっている。

旧奈良県物産陳列所(奈良市春日野町)2014.08.13    F6
東大寺寺務所の建物を描いたあと、南の方向に歩いた。いかにも涼しそうな木陰に旧奈良県物産陳列所の建物があったので、これを描くことにした。目の前に大きな鉄の門扉があったが、それは無視。門扉の横にこの建物の解説板(写真)があり、それによると1902(明治35)年の竣工で、宇治の平等院鳳凰堂のイメージで設計したという。いろいろな用途に使われてきたが、1983(昭和58)年に重要文化財に指定され、現在は、国立博物館の仏教美術資料研究センターとして使われている。




興福寺五重塔(奈良市登大路町)2014.04.30      F6
この日は奈良で開かれているグループ展を訪問するついでにスケッチもすることにした。どこで描こうか迷ったが、いつも見て通るだけの興福寺五重塔を描く気になった。この塔そのものを描くのは初めての経験である。興福寺五重塔は今は国宝に指定され、世界遺産にも登録されているが、1868年(慶応4年)に始まった廃仏毀釈により、この塔も売りに出され、あわや「焚き木」にされかかったこともあるという。少し暑かったので、南円堂近くの松の木の下に陣取った。上から丁寧に描いた積りだったが、終わってみるとちょっと縦に間延びした感じとなり、失敗。塔のスケッチは難しいことを再確認した。

興福寺五重塔A(奈良市登大路町)2014.04.30
F6


上に掲載した興福寺五重塔のスケッチは、縦に間延びしているので、帰宅後、写真から描いてみた。写真からなので実際の縦横比率に近いが、最上階の5層目と4層目の間隔が多少狭く、やはり全体のバランスが崩れている。というようなことで、五重塔のスケッチはいかに難しいかを再々認識した次第。

東大寺転害門(奈良市雑司町)2014.04.30     F6
興福寺から東大寺へ。京街道(国道369号)から転害(てがい)門を描こうと思ったが、構図的にもう一つ気に入らないので、門をくぐって東大寺境内に入った。門を通して、外の家並みが見えるのが面白い。遅咲きの八重桜がまだ残っており、はらはらと花びらが散る中でスケッチした。椅子を置いた後ろに小学校の校門があり、三々五々、小学生が下校してくる。聞けば奈良市立鼓阪(つざか)小学校で、大物タレント・明石家さんまの母校だという。校長室には本名・杉本高文少年が東大寺境内で捕まえたムササビの剥製が保管されているとか。東大寺境内に校地があるのも珍しいが、ここの生徒は毎日の登下校に国宝の転害門をくぐるという贅沢な環境にある。地図で確認すると、転害門の内は奈良市雑司町だが、門の外は手貝町である。

東大寺二月堂付近(奈良市雑司町)2014.04.14      F6
この日は若草山に”登山”してスケッチしたので、少々疲れた。東大寺転害門の近くにある「アトリエ・ぶらりすけっち」で一息入れて帰りたいと思い、その途中、二月堂を通り抜けたところの裏参道で1枚描いた。まだ枝垂桜は花が残っている。二月堂の向こうには先ほど登っていた若草山も見える。アトリエへお邪魔すると、いつも掲示板に絵を投稿いただく歩さんがたまたま来ておられ、大いに盛り上がった。

大仏殿前(奈良市春日野町)2013.03.06        36×51cm      
東大寺の大仏殿へ向かう参道にみやげ物屋がずらりと並んでいる。厚かましくもその参道の真ん中の車止めを背に椅子を置いてスケッチした。目の前に鹿せんべい売り場があり、その付近にたむろしている鹿の一群が「ボクらを絵に描き込んで」とウインクしてきたが、シカト(無視)した。









二月堂裏参道@(奈良市)2013.01.24        F6
「東大寺二月堂の裏参道」は奈良市内で一番人気のあるスケッチポイントの一つであろう。何回も奈良市内でスケッチしているのに、民家と町並みにこだわっているせいもあって、一度もここで描いたことがなかった。この日「奈良きたまち」へ行ったが、適当なポイントが思い浮かばず、二月堂裏参道で描くことにした。たしかにこの構図は素晴らしく、皆さんが絵にされる気持ちがよく分かる。いつもはスケッチする人であふれているが、寒い冬の午後遅くとあって、場所取りのライバルはどなたもいなかった。

東大寺二月堂(奈良市)09.09.13      F6 
奈良市で悠彩会スケッチ会が開かれ、午前中は奈良町方面へ行ったが、午後は気分を変えて奈良公園に入り、これまで描いたことのない二月堂に焦点を当ててみた。石段を登る観光客が面白いと思ったが、ちょうど揃いのカバンを持った修学旅行の女子高校生の一群がやってきたので、それをアクセントにしてみた。お寺の建物はやはり難しい。この後、一番人気のスケッチポイントである二月堂の裏参道へ行くと、知り合いのKさんご夫妻がスケッチされているのに出会った。

奈良国立博物館仏教美術資料研究センター(奈良市登大路町)07.05.24
右奥の立派な建物は「奈良国立博物館仏教美術資料研究センター」で国の重文に指定されており、手前の建物は休業している茶店らしい。その組み合わせが面白いというだけの構図だが、この場所は深い木立の中でスケッチでき、暑い季節には理想的である。「どこか涼しくスケッチできる場所はないか」と考えて、出かけてみた。

、「日本を描く・奈良篇」(角川マガジンズ刊)の取材の手伝いで俳優で画家の榎木孝明さんとご一緒した。上の絵は後日また出かけて、同じ場所からスケッチした。左は榎木さんと並んで描いた絵。

07.04.05  F3


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