taboo






這うように仲崎さんの部屋を後にし、やっと着いた、私の部屋。



気付くとまだ朝6時で、そろそろ騒がしくなる時間。








「お風呂、入らなきゃ・・・・」


ふと呟いて、そのままノロノロと服を脱いでいく。
そして、重たい身体を引きずりながら、浴室へと入っていった。







浴室の鏡に映る姿には。





首から胸元にかけて広がる赤い痕。

手首に残る、手錠の擦り傷。

そして、薄っすらと残る、仲崎さんの手の痕。








「なん、で・・・・」
ぽつりと漏れた声が、浴室に響いた。
「なんで・・・なん、で・・・・・・・・・・・・」



壁に背中を預けたまま、ずるずるとへたり込む私。











先輩の事だけでも、いっぱいいっぱいだったのに。
明らかにおかしい仲崎さんの態度に、あの抱かれ方。
まるで犯されているかのように激しく抱かれ、そして、何より――――






キスを、された。








馬鹿みたいに守ろうとしてた、私の最後の約束。



何の言葉も無く居なくなったあの人に、ただ思いを馳せてるなんて、本当に馬鹿だと思う。
けど、これは、そういう問題じゃない。





仲崎さんの事、やっと理解出来てきたと思ってたのに。


こんな関係でも、いつかはまた、普通の関係に戻れると思ってたのに。


いや、もう本当は、仲崎さんの事嫌いじゃないって分かってたのに――――――










「嫌いじゃ、無い、よ・・・・・・・」



また、振り出しに戻ったの?










馬鹿みたいに熱いシャワーが、冷えたからだをつたった。